望遠レンズを使って一眼レフで撮影してみたいけれど、重量がとんでもないことになりそう。
一眼レフ+望遠レンズで最軽量ってどのくらいの重さかな?
LUMIX G VARIO 100-300mm/F4.0-5.6/MEGA.O.I.Sを紹介している記事です。
実際に購入して使ったので実機レビューもしています。35mm判換算で200~600mmまでをカバーするパナソニックの望遠レンズです。
同系統のレンズとの比較もしています。購入する際の情報になれば幸いです。
LUMIX G VARIO 100-300mm/F4.0-5.6/MEGA.O.I.Sはマイクロフォーサーズ規格で、重量は520gです。600mm望遠としては超軽量かつ超小型な点が売りのレンズです。
本記事で一緒に紹介しているミラーレス一眼カメラ本体『LUMIX DMC-GF7』に、この望遠レンズを装着した重量は、カメラ本体236g、レンズ520gで合計756gです。
- パナソニック Lumix Gシリーズ
- マイクロフォーサーズ
- 焦点距離(35mm判換算) 200-600mm
- 重量520g
- 最短撮影距離1.5メートル
光学式手ブレ補正搭載の超望遠ズームレンズで、最短撮影距離は1.5メートルです。
- 同条件でiPhone撮影との比較、換算200mmと600mmで撮影して比較
- 他の望遠レンズ候補との比較
- Lumixマイクロフォーサーズ望遠レンズの選び方
- とにかく軽量で持ち運びに特化した、望遠レンズとカメラについての考察
この記事では、これらについて記述しています。
※追記:2017年2月に手振れ補正が強化されたレンズが発売されました。手振れ補正の規格名がMEGA O.I.S.からPOWER.O.I.S.となり、より高性能化しました。商品名は『LUMIX G VARIO 100-300mm/F4.0-5.6 II/POWER O.I.S.』です。
iPhoneと望遠レンズ300mm、600mmズーム威力を比較
iPhone撮影画像
まずはiphone(iphone6でズームなし)で撮影しました。
同条件で比較していきます。
ズームを全く使用せずにiphone6で撮影しました。野外で天気の良い日だったので、撮影条件はとてもいいです。鮮明に撮影できていますが、遠方は画質の荒さがあります。
iphone6のカメラですと、被写体との距離はせいぜい5mくらいまでが妥当になりそうです。遠距離の被写体をメインに撮りたい場合は、自ら近づいていく必要があります。
iphoneのズームを利用できますが画像がさらに荒くなってしまいます。
望遠換算200mmでの撮影
同じ位置から同条件で、望遠レンズ『LUMIX G VARIO 100-300mm/F4.0-5.6/MEGA.O.I.S』での撮影です。焦点距離100mm(換算200mm)です。遠くにあったボールに簡単によることができます。画質は向上しています。
望遠換算600mmでの撮影
さらに立ち位置を全く変えずに、焦点距離300mm(35mm換算600mm)で撮影したものです。運動会など、近づいて撮影することが困難な場面で威力を発揮します。
すぐそばに立って撮影しているのと同じレベルで撮ることができます。ただし望遠になればなるほど手振れがひどくなります。手振れ補正機能の性能が重要になってきます。
マイクロフォーサーズの望遠ズーム レンズを買い足そうと思ったら?
交換レンズ候補
せっかくスペックに関して重量を重視しているので、カメラ本体もできるだけ軽量なものを選びたい。撮影では、カメラ本体重量が236gの『LUMIX DMC-GF7』を使用しています。他社製のものと比較しても、現時点で最も軽量のコンパクトミラーレス一眼です。
パナソニックの一眼では、フルサイズのSシリーズとマイクロフォーサーズのGシリーズがあります。Gシリーズはより小型軽量に特化しています。軽量Gシリーズのなかでも、ずば抜けて軽量なのがGF7(※現在の最新はGF9)です。GF7では標準キッドレンズが用意されています。
- 『LUMIX G VARIO 100-300mm/F4.0-5.6/MEGA.O.I.S』(今回購入したもの)
- 『LUMIX G VARIO 100-300mm / F4.0-5.6 II / POWER O.I.S.』(↑の改良型)
- 『LEICA DG VARIO-ELMAR 100-400mm/F4.0-6.3 ASPH./POWER O.I.S.』(高性能で高価レンズ)
- 『LUMIX G X VARIO PZ 45-175mm/F4.0-5.6 ASPH./ POWER O.I.S. 』(汎用性高い・使いやすい)
望遠撮影で標準ズームレンズの35-100mm(35mm判換算 ~200mm)だけでは物足りなくなって、望遠レンズを買い足す場合は、↑の4種のレンズが候補になってきます。
上記4種のレンズの詳細比較をします。
焦点距離100-300mmか、100-400mmか、45-175mmか?
レンズ名称 | LUMIX G VARIO 100-300mm F4.0-5.6 MEGA O.I.S. | LUMIX G VARIO 100-300mm F4.0-5.6 II POWER O.I.S. | LEICA DG VARIO-ELMAR 100-400mm F4.0-6.3 ASPH. POWERO.I.S. | LUMIX G X VARIO PZ 45-175mm F4.0-5.6 ASPH. POWER O.I.S. |
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特徴 | 手持ちで撮れる600mm大望遠。 | ←の改良型 | マイクロフォーサーズ初の800mm超望遠パナライカ。 | 望遠電動ズーム。全長不変で快適なズーム。 |
焦点距離 | 100~300mm (35mm判換算 200mm~600mm) | 100~300mm (35mm判換算 200mm~600mm) | 100~400mm (35mm判換算 200mm~800mm) | 45~175mm (35mm判換算 90mm~350mm) |
絞り値 | F4.0-5.6 | F4.0-5.6 | F4.0-6.3 | F4.0-5.6 |
質量 | 約520g | 約520g | 約985g | 約210g |
最大径×長さ | φ73.6mm×約126mm | φ73.6mm×約126mm | φ約83.0mm×約171.5mm | φ61.6mm×約90.0mm |
最大撮影倍率 | 0.21倍(35mm判換算:0.42倍) | 0.21倍(35mm判換算:0.42倍) | 0.25倍(35mm判換算:0.5倍) | 0.2倍(35mm判換算:0.4倍) |
光学式手ブレ補正 | ○ (MEGA O.I.S.) | POWER O.I.S. | POWER O.I.S. | POWER O.I.S. |
希望小売価格 | ¥77,000 | ¥82,000 | ¥230,000 | ¥53,500 |
発売日 | 2010/10/29 | 2017/2/23 | 2016/3/10 | 2011/10/13 |
左から100-300mm(MEGA O.I.S.)と100-300mm(POWER O.I.S.)は手振れ補正機能の差だけであるので、改良された100-300mm(POWER O.I.S.)のレンズ(表の左から2番目)がおすすめです。Amazonで数千円の差なので価格が気にならなければ100-300mm(POWER O.I.S.)がいいでしょう。現在55,000円くらいです(※2020年12月)。
LEICA100-400mm(表の左から3番目)は、ライカの冠がついているレンズで非常に魅力的ですが、発売当初では18万前後という金額でした。レンズ1本に18万はさすがに躊躇してしまします。現在でも15万くらいです。
100-300mm焦点距離のLUMIX G VARIO 100-300mm/F4.0-5.6は、価格帯がリーズナブルになってくるので高望遠のものを1本持ちたい場合は候補のひとつです。重量はペットボトル1本分程度で持ち運びが非常にラクです。LEICA100-400mmと比較すると約半分ほどの重量です。重すぎると使用頻度が低くなり宝の持ち腐れとなってしまう恐れもあります。
表の一番右のLUMIX G X VARIO PZ 45-175mmは、選択肢のひとつとして検討しておいたほうがいいです。特徴的なのは電動ズームが搭載されている点です。焦点距離は45-175mmで100-300mmに比べると目劣りしますが、一般的なズームとしては十分な規格です。重量は210gと軽くマイクロフォーサーズレンズのメリットを十分に活かせます。価格・電動ズーム搭載・手ブレ補正性能と、どれも好条件のレンズです。(MEGA O.I.S.よりもPOWER O.I.S.の方が性能が上です)。ズームレンズの中でオールマイティな性能を備えているため人気のあるレンズです。正直知人に勧めるのであれば、僕自身も『LUMIX G X VARIO PZ 45-175mm/F4.0-5.6 ASPH./ POWER O.I.S. 』をすすめます。
最軽量の組み合わせ|小さな『GF7』に大望遠レンズ『LUMIX G VARIO 100-300mm/F4.0-5.6/MEGA.O.I.S』を装着してみた
当時最安値だったカメラのキタムラネットショップから購入しました。
梱包はとても丁寧でした。ありがとうキタムラ。
新品の中身はこんな感じです。説明書と保証書も同封されています。
レンズキャップとレンズフード、レンズ用の袋が付属されています。専用のレンズ袋にはレンズフードも入れることができます。レンズにレンズフードを逆向きに装着すると専用袋に収まります。
『LUMIX DMC-GF7』に装着|見た目はこんなです
ミラーレス一眼『LUMIX DMC-GF7』につけるとこんな感じになります。カメラ本体が小さいのでバランス的にレンズがかなり大きくなり、かなりマニアックな外観になります。使い勝手・持った感じはむしろ良好で、撮影時に重さのバランスが悪くて困るようなことは全くなかったです。むしろ「大望遠を構えている。」という満足感すら感じました。
マイクロフォーサーズレンズの中では重量のある部類に入りますが、片手で楽々持てます。そしてすばらしいコンパクトさを実現できます。もしフルサイズ一眼レフで焦点距離600mmのレンズを装着したら、まるでバズーカの様になります。
真横から見た感じです。レンズ下側がカメラ本体よりはみ出てくるため、本体が若干浮きます。
例えば、バズーカと言われるようなシグマのフルサイズ対応の最大600mm望遠レンズは重量は3kgほどになります。3kgというと相当覚悟して荷物に加えるレベルになります。それだと少々遠慮したい重さになってしまいます。本格的な飛行機・野鳥などの撮影を専業・ディープな趣味でやる方に必要なものになってきます。価格もかなり高額になります。
マイクロフォーサーズ規格の本レンズは、取り回しの利く軽いものをサブで持ちたい場合や、運動会などで遠距離から家族を撮影したいような場合、手軽に荷物に加えたい場合などに使える組み合わせになってくるでしょう。
合計重量『LUMIX G VARIO 100-300mm/F4.0-5.6/MEGA.O.I.S』+『LUMIX DMC-GF7』
一眼カメラ本体『LUMIX DMC-GF7』に望遠レンズ『LUMIX G VARIO 100-300mm/F4.0-5.6/MEGA.O.I.S』を装着した重量は、カメラ本体236g、レンズ520gで合計756gです。
レンズフード
レンズフードをつけるとこんな感じになります。フード装着の状態でレンズキャップを付けることもできます。
またレンズフードを逆付けすることもできます。カバンに収納する場合は逆付けするといいでしょう。
レンズ保護フィルター
レンズ保護フィルターも一緒に購入しました。
『DHGスーパーレンズプロテクト(67mm径)』という、マルミ製の商品です。
レンズと同時に保護フィルターを買って、すぐに装着して使っています。そのため保護フィルター「あり/なし」による画質の違いは検証していません。レンズの大敵である汚れや傷を防ぐため、新品レンズの購入直後に保護レンズを付けるのがいいでしょう。
一眼の交換レンズも新品購入しても丁寧に扱い状態が良ければ、転売時に高額で取引することも可能です。その点はスマホと同じです。
『DHGスーパーレンズプロテクト(67mm径)』を『LUMIX G VARIO 100-300mm/F4.0-5.6/MEGA.O.I.S』装着したところです。ピッタリ付いて違和感はありません。
レンズに装着した保護レンズの上からでも、レンズキャップをしっかり付けることができます。レンズキャップの取り外しもスムーズでした。特にグラつきもなかったです。
さらにこの状態からレンズフードもつけられるので問題なしです。レンズフードの逆付けも問題ありません。
LUMIX G VARIO 100-300mm/F4.0-5.6/MEGA.O.I.SとGF7での撮影
撮影サンプル|例えば昆虫は近づけば逃げてしまうので望遠レンズの出番です
一枚の木の葉で、静かに休んでいたクロスズメバチを撮影しました。ゆっくり近づいて昆虫が逃げない距離から、十分なズームで撮影が可能です。
↑は画像を拡大しています。細部の毛の一本一本まで撮影できます。図鑑に載っているような画像を残すことができるのは嬉しい感じです。
さらに高性能レンズ『LEICA DG VARIO-ELMAR 100-400mm/F4.0-6.3 ASPH./POWER O.I.S. 』を検証
前述したパナソニックのマイクロフォーサーズ用の望遠レンズでは2016年3月に『LEICA DG VARIO-ELMAR 100-400mm/F4.0-6.3 ASPH./POWER O.I.S.』が発売されています。
価格は18万円近くと、マイクロフォーサーズレンズとしては高価な部類です。
『LEICA DG VARIO-ELMAR 100-400mm/F4.0-6.3 ASPH./POWER O.I.S. 』と『LUMIX G VARIO 100-300mm/F4.0-5.6/MEGA.O.I.S』の比較
スペックの違いを解説します。
『LEICA 400mm』のほうが、
- 画質が良い(パナLEICAレンズ)
- 重量985g(『LUMIX G VARIO 100-300mm』は520g)
- 大きい(最大径x長さ:83×171.5 mm、『LUMIX G VARIO 100-300mm』は73.6×126 mm)
- さらに望遠の100-400mm(35mm判換算で200~800mm)
- 手振れ補正は優秀(POWER O.I.S.のほうがMEGA O.I.S.より優れている。)
- F値は同等
といったところです。
重さと大きさ、それに価格の面で合ったものを選びたいです。
LUMIX G X VARIO PZ 45-175mm は秀逸
前述しましたが冷静に考えて本当にバランスのよい望遠交換レンズは『LUMIX G X VARIO PZ 45-175mm/F4.0-5.6 ASPH./ POWER O.I.S. 』といえます。Lumixマイクロフォーサーズで、望遠レンズを買い足す場合、こちらのレンズを選ぶひとのほうが多いでしょう。
『LUMIX G X VARIO PZ 45-175mm/F4.0-5.6 ASPH./ POWER O.I.S. 』は、45-175mm(35mm判換算の焦点距離90~350mm)です。望遠レベルが低いかというとそうでもないです。むしろちょうど良いレベルです。大きさ(最大径x長さ:61.6×90 mm)・重量(210g)、手振れ補正(POWER O.I.S.)の全ての点で優秀な望遠レンズです。電動ズーム機能搭載がとても高評価となります。
電動ズームは動画撮影時に大きな威力を発揮します。
運動会やお遊戯会などで動画撮影の使用を考えている場合は、威力を発揮します。ズーミング操作自体が手振れの原因になります。とくに動画撮影時にはブレやすいです。手持ち操作の場合は、カメラ自体を揺らさずにズームすることは不可能に近いです。三脚が必須になります。三脚使用時には、機動性が損なわれます。
電動ズームがあると、手持ちでもブレずに動画撮影が可能になってきます。メリット大です。
まとめ
- 静止画・望遠!・手持ちでたくさん動き回る⇒『LUMIX G VARIO 100-300mm/F4.0-5.6/MEGA.O.I.S』
- カネなら出せる!・800mm・ライカ!⇒『LEICA DG VARIO-ELMAR 100-400mm/F4.0-6.3 ASPH./POWER O.I.S.』
- 望遠も欲しい・動画・かわいい我が子や、ワンちゃんの動画!⇒『LUMIX G X VARIO PZ 45-175mm/F4.0-5.6 ASPH./ POWER O.I.S. 』
①~③が選択肢です。
①の『LUMIX G VARIO 100-300mm/F4.0-5.6/MEGA.O.I.S』は2010年の発売で、価格も手ごろ(5万円台)となってきています。
さらに2017.2には、手振れ補正がPOWER.O.I.S.へ改善された『LUMIX G VARIO 100-300mm/F4.0-5.6 II/POWER O.I.S.』が発売されています。
個人的には超望遠を体験したい点と、手持ちでガシガシ撮影したいといった願望から購入しましたが結果満足しています。今後どういった写真がとれていくかが非常に楽しみです。
②については、18万円くらいがポンと出せるようになったら『ライカ400mm』を買ってみたいと思っていますが当分ムリそうです。
③は需要の多い、本来のマイクロフォーサーズのLumix Gシリーズにマッチしている良レンズです。動画撮影にも向いています。手に入れて損はないです。
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