マイクロフォーサーズ用レンズ『LUMIX G VARIO 100-300mm/F4.0-5.6/MEGA O.I.S』望遠換算600mmでの月撮影画像を紹介
一眼レフを購入すると、何を撮ろうかあれこれ物色するものだ。まず一度、『月』の撮影をしてみてはどうだろうか?今回は天気の良い日を選んで、満月から十六夜を過ぎ、1/10ほど欠けてきたであろう月の撮影をした。欠けてきた月面辺りの影から、宇宙空間に浮かぶ月の味のある表情を感じ取れる写真を撮ることができた。
レンズは軽量コンパクトなマイクロフォーサーズ規格の望遠レンズ『LUMIX G VARIO 100-300mm/F4.0-5.6/MEGA O.I.S』を使用した。使用カメラは、ミラーレスコンパクト一眼『LUMIX DMC-GF7』だ。重量合計が非常に軽量にもかかわらず600mm(35mm換算)の望遠までズームできる。
この望遠レンズは最近新型が登場した。パナソニックの手ブレ補正機構MEGA O.I.Sより強化されたPOWER O.I.S搭載のレンズが発売されている。価格差が許容できるのであれば新型を選択するべきだろう。
『月の撮影』はあまり難しくない|条件を揃えれば簡単に撮れる
焦点距離300mm(35mm換算600mm)
使用カメラのミラーレス一眼『LUMIX DMC-GF7』
上の画像は焦点距離300mm(35mm換算600mm)のものだ。加工・拡大はしていない。露出時間は1/2000秒で、f値は5.6、ISO800に設定した。
拡大画像
さらに中心部を切り取り拡大した。クレータ部分がしっかりと写っているのが分かる。
夜の撮影。三脚の使用が必須と思うかもしれないが、月はかなり明るく光量が多いため、露出時間がかなり短くて済む。そのため三脚なしで十分撮影が可能だ。両手でしっかりホールドすれば問題ない。1/2000秒ほどのシャッタースピードのため、むしろ余裕がある。息を止めてシャッターボタンを押し、連射設定で数枚撮っておけば十分OKだ。
三脚いらずなので、マイクロフォーサーズレンズの大きな利点である機動性を十分活かすことができる。ベランダから乗り出したり、それこそ屋根の上に登って撮影することも可能だろう。(危険な場所での撮影は推奨しません。十分気をつけましょう。)
『月の撮影』のコツ
月の撮影の手順とポイントを紹介する。
1.まずは、雲のない晴れの日を選ぶ。月の形は満月でも三日月でもお好みで。
2.オートではなくマニュアル設定で撮影する。
3.手持ちならISO400~800くらいに設定。
4.シャッタースピードを1/5000秒から徐々に下げていく。明るさのちょうど良いところを探していく。
上記の手順で簡単に撮影できるだろう。ISO感度は200くらいにしてもよい。シャッタースピードが稼げなかたったら(遅くなってきたら)うまくホールドしてブレないようにする。
まず、月がしっかり見える晴れの日を選ぼう。今回の画像は2016.11.18に撮影したものを使用している。2016年11月14日が68年ぶりに月が地球に接近するスーパームーンといわれる日だった。その近辺を狙って晴れの日を選んで撮影している。
上の画像では、露出時間(シャッタースピード)は1/2000秒に設定した。実際撮影してみるとすぐに分かるが、前述の通り月はもともと明るいため、シャッタースピードは速めになる。
シャッタースピードが速すぎるどうなるか?
上の画像は、1/16000で同条件(f5.6、ISO800)で撮影したものだ。これでは暗いと分かる。
次に、1/8000に設定した。まだ暗い。条件を変えて撮影して一番好みの明るさを探していく。オートで撮るとカメラは月の明るさに合わせてしまうため、真っ白な月になってしまう。電球を写したときと同じようになる。
ISO感度は800で撮影しているが、もっと落として200~400程度にしてもよい。その分シャッタースピードを遅くする必要があるが、まだ余裕があるため十分撮影可能だ。
換算200mmと換算600mm画像比較
最大望遠300mm(換算600mm)の『月画像』から、望遠レンズを買った恩恵に与ることができたのか検証した。
まずは、焦点距離100mm(換算200mm)で撮影。(ISOは800、シャッタースピードは1/5000秒、f4.0)にしている。
次に焦点距離300mm(換算600mm)(ISO800、シャッタースピード1/2000秒、f5.6)綺麗に撮影できた。かなり近づいてきたのが良く分かる。全く同じ位置から撮影している。住宅街で周囲に街頭もあったが、月自体が明るいので全く問題ない。
換算200mmと換算600mmの望遠画像を、それぞれ同じ大きさくらいになるように拡大してみた。はっきりとした差が分かるだろうか。換算600mmを拡大したものは、比較するとかなり鮮明な画像になっている。
38万km以上離れた星を撮影する満足感を感じることができた。月の直径は地球の直径の1/4以上だ。巨大な衛星がこれだけ近くにあるのはすごいことだ。月面にあるクレーターは38億年よりも以前にできたものがほとんどである。大気も水もない月では、クレーターはほとんど風化することなく、ほぼ同じ形状で維持されているのだ。
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