イリボー(ラモセトロン塩酸塩)の小児への投与をどのように考えるか?

pharmacist
スポンサーリンク

イリボーの小児投与 小児IBSどう対応すればいいのか?

イリボーの適応は成人のみです。

下痢型過敏性腸症候群(下痢型IBS)治療剤イリボー(ラモセトロン塩酸塩ramosetron hydrochloride)について。

イリボーの年齢的な適応は、成人に対してのみです。

現時点でイリボー錠/イリボーOD錠(ラモセトロン塩酸塩)の小児への投与は使用経験が少なく安全性が確立していません。(禁忌ではないが基本的に投与が認められていません。)

では小児への投与は絶対に不可なのでしょうか?実際のところ使用例はあるのでしょうか?調べてみました。

症例報告 小児への投与

再審査特定使用後成績調査において小児への使用例は少ないものの症例報告がいくつかあるようです。 いずれも国内の症例報告です。

症例報告
  • 11-15歳の男児、下痢型IBSにて、5μg/日で複数投与例あり→結果として腹痛消失。便秘や虚血性腸炎などの副作用は認められなかった。
  • 15歳男児、下痢型IBS に、ビフィズス菌+イリボー2.5μg投与 →改善がなかったので、その後5μへ増量→下痢が有形便となり効果認められた、 副作用は同様に便秘(-)、虚血性腸炎も認められなかった。
  • 15歳男児 下痢型IBS 2.5μ投与。下痢は改善したが便秘となったので中断した例。

  

以上が全てではありませんが、いくつかの報告例があるようです。むろんのこと単なる症例報告です。統計的な評価はないので治療根拠とはならない点に留意すべきです。成人(男性/女性)で行われた臨床試験で見られる有害事象が、小児でも同様に発現する可能性があると予想されます。症例報告でみられた有害事象の多くは、硬便・便秘・鼻咽頭炎などでしたが、成人においては休薬・中止で改善したようです。

小児へ投与した場合も同様に、硬便・便秘は発生確率が高いことが予想されます。そのため、速やかな中止を念頭においておくべきでしょう。また、重篤な副作用へつながる可能性のある血便・腹痛が発現していないことを、慎重に確認していくことが必須だと考えられます。

イリボー錠、イリボーOD錠(ラモセトロン塩酸塩)の用量

イリボー錠の投与量についてまとめておきます。

  • 成人男性では5μgを1日1回経口投与(最大10μg)
  • 成人女性では2.5μgを1日1回経口投与(最大5μg)

小児では2.5μg、5μgの投与例があるものの未確立。

他の選択肢 ポリカルボフィルとロペラミドは?

 考察するに、いずれにしろイリボーの小児投与例の集積がなく、小児(もしくは乳児以下なども含め)への安全性未確立の観点から投与には慎重にならざる得ないです。

下痢型IBSに対して他にポリフル(ポリカルボフィルカルシウム)があります。同様に小児への安全性は未確立です(使用経験が少ない)。

一方、急性下痢症への適応のあるロペミン小児用細粒(ロペラミド)は小児へ使用可能です。ただし、長期連用は避けるべき製剤ですので、短期間の対応に限定されます。また、ロペラミドはIBSへの適応はありません。

コメント

タイトルとURLをコピーしました