メネシットとマドパーの比較と使い分け レボドパ製剤のまとめ

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メネシットとマドパーの比較と使い分けを説明

上記について、この記事ではざっくり3つ挙げています。

  • 【その1】メネシットのほうがマドパーより抹消DCI作用が弱い。
  • 【その2】マドパーよりメネシットの方が、後々スタレボが使いやすくなる。
  • 【その3】臨床効果では、メネシットとマドパーには明らかな差はない。

以下、順に解説していきます。

【その1】メネシットのほうがマドパーより抹消DCI作用が弱い。

まず、はじめに基礎ですが、

DCI

=ドパカルボキシラーゼ阻害薬

=ドパ脱炭酸酵素阻害薬

ドパ脱炭酸酵素はレボドパをドパミンへ変換する酵素です。そしてメネシットの方が脱炭酸酵素阻害が弱いです。どういうことかというと、下記の流れです。

末梢でDCI作用が弱い→レボドパからドパミンへの変換のブレーキが効きにくくなっている→末梢ドパミンがマドパーよりは多くなりやすい(理論的には)→末梢ドパミンのせいで副作用が起こりやすくなる可能性がある。

ドパ脱炭酸酵素はレボドパをドパミンに変える酵素です。この酵素阻害(=ドパミン変換へのブレーキ)が弱いため、ドパミンへの変換が進みやすいということになります。結果、レボドパは減りやすく、ドパミンは増えやすくなります。(あくまでマドパーと比較してです。)

メネシットはマドパーと比較して、末梢DCIが弱いため、よりレボドパは減りやすく、ドパミンは増えやすくなります。

DCIは血液脳関門を通りません。末梢でのみ働きます。末梢でドパミンが増えると、ドパミンによる副作用が出やすくなります。メネシットでは、このデメリットがあるのが特徴となります。

メネシットで吐き気、動悸の副作用が出た場合は、マドパーに変えてみるのも一つの方法となります。

上記の通り、マドパーよりもメネシットの方が、DCI作用が弱いために末梢でドパミンへの変換が進みやすいです。末梢でドパミンが無駄に多くなると、消化器系の副作用である吐き気や、循環器系の副作用である動悸などが多くなる可能性があります。ですので、メネシットでの副作用が懸念される場合は、マドパーへ変えてみる方法があります。

【その2】マドパーよりメネシットの方が、後々スタレボが使いやすくなる。

スタレボの適応は、メネシット治療中のウェアリングオフに対してです。一方で、レボドパとベンセラジドの配合剤(マドパーやイーシードパール)からの使用には推奨されていません。

ウェアリングオフとは作用時間が短くなってしまい、効果が切れてしまう時間ができてしまうことです。つまりパーキンソン症状が抑えられない時間帯ができてしまうとうことです。

【その3】臨床効果では、メネシットとマドパーには明らかな差はない。

経験的に、メネシットを使用した場合と、マドパーを使用した場合とで、臨床効果に明らかな差はありません。

ただし、相性によっては、マドパーを使用した方が、より効率的にレボドパ投与量を抑えていけそうな場合があります。このようなときは、マドパーを使うメリットがあります。

また、メネシットを使用していると消化器系や循環器系の副作用が出てきてしまったので、副作用低減を目的にマドパーへ切り替えてみる。などと行った使い方が予想されそうです。

レボドパ製剤について、3つに分類して以下にまとめておきます。

レボドパ製剤のまとめ

パーキンソン病について勉強しようとしたら、まずはレボドパ製剤から手をつけていくと思います。抗パーキンソン治療薬で最も重要な位置づけとなるものです。

レボドパ製剤については、メネシットとマドパー、スタレボについてがメインとなります。

レボドパ製剤 → メネシット、マドパー、スタレボの3つをおさえておく。

レボドパ製剤は大きく分けると3つ
  • レボドパ単剤
  • レボドパ/DCI配合剤(メネシットやマドパー)
  • レボドパ/DCI/COMT阻害薬配合剤(スタレボ)

上記の3つです。メネシットとマドパー、スタレボを覚えましょう。さらに細かく商品名があります。まとめておくと以下になります。

レボドパ製剤は大きく分けると3つ
  • レボドパ単剤(ドパストンやドパゾール)
  • レボドパ/DCI配合剤(メネシット=ネオドパストン、マドパー=イーシードパール=ネオドパゾール)
  • レボドパ/DCI /COMT阻害薬配合剤(スタレボ)

余裕があれば上記で覚えておきましょう。

レボドパ単剤

レボドパを単剤で用いると、消化器症状循環器系の副作用がでやすいため、現在のところほとんど臨床で使われていません。ですのでレボドパ単剤は飛ばしてOKです。

つまり、ドパストンカプセルやドパゾールは、さほど気にせずに次に進みましょう。(一応、レボドパ単独療法ではジスキネジア発生は少ないというデータがあります。)

レボドパ/DCI配合剤

早期パーキンソン、進行期パーキンソンに対して共に有効(対症効果)です。ですので、よく使用されています。レボドパ単剤よりDCIを配合することにより、レボドパ投与量を少なくおさえられます。結果、副作用が低減できる可能性があります。

レボドパは他の抗パーキンソン薬と比べても、最も治療効果が高いです。そのため高齢者ではファーストチョイスで使われます。若年者では長期投与により効果にムラが出たり、コントロールがきかなくなってくることがあります。そのため、長期的な観点から、ドパミン作動薬などの他の抗パーキンソン治療薬から開始する場合があります。

レボドパ/DCI配合剤は2種類あります。メネシットとマドパーです。配合されているDCIが違います。

  • レボドパ/カルビドパ=100:10配合のメネシット
  • レボドパ/ベンセラジド=100:25配合のマドパー

メネシット配合錠100には、レボドパ100mgとカルビドパ10mgが配合されています。マドパー配合錠には、レボドパ100mgとベンセラジド25mgが配合されています。

レボドパ/DCI /COMT阻害薬配合剤

上記の分類ではスタレボだけです。またCOMTについても説明しておきます。

末梢COMT阻害薬=末梢カテコールoメチル基転移酵素阻害薬です。これは抹消でレボドパ代謝を阻害する作用があります。結果としてレボドパ血中濃度が上がり、脳内移行量も上がり、レボドパ作用が上がります。

スタレボは、メネシット+コムタンです。コムタン(一般名エンタカポン)はCOMT阻害薬です。

配合剤の配合の中身について、詳細は以下です。

  • スタレボ配合錠L50は、1錠中レボドパ50mg・カルビドパ5mg・エンタカポン100mg含有。 (スタレボ配合錠L50=メネシット配合錠100×0.5錠+コムタン錠100mg×1錠と同じです。)
  • スタレボ配合錠L100は、1錠中レボドパ100mg・カルビドパ10mg・エンタカポン100mg含有 (スタレボ配合錠L100=メネシット配合錠100×1錠+コムタン錠100mg×1錠と同じです。)

スタレボのメリットは、メネシットとコムタンをいっぺんに服用できるということです。

まとめ メネシットとマドパーの使い分け

まずはメネシットを使いつつ、吐気・動悸などの副作用が出た場合はマドパーへ切り替えると、うまくいくことがあります。

そのまま、メネシット投与で問題なく続けていたら、将来的にスタレボに移行しやすくなります。投与量設定も分かりやすくなります。

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