骨粗鬆症におけるカルシウム製剤の使いかた アスパラCA錠と乳酸カルシウムの比較 

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カルシウム製剤

カルシウム製剤の主なものには以下のものがあります。

カルシウム製剤
  • アスパラCA錠200(L-アスパラギン酸Ca)
  • 乳酸カルシウム(乳酸カルシウム水和物)
  • リン酸水素カルシウム(リン酸水素カルシウム水和物)
  • グルコン酸カルシウム(グルコン酸カルシウム水和物)

アスパラCA錠

アスパラCA錠の一般名は『Lーアスパラギン酸カルシウム水和物』です。適応に骨粗鬆症があり、その他の適応には骨軟化症、カルシウム補給、低カルシウム血症に起因するテタニーなどがあります。テタニーとは血中のカルシウムやマグネシウム減少によって起こる手足の痺れ症状のことです。

アスパラCA錠には、錠剤以外の剤型はありません。散剤(こなぐすり)や液剤がありません。また、規格は200mg錠の1種のみです。一包化は可能です。ちなみにアスパラカリウム錠300mgの一包化は【条件付可】です。アスパラカリウム上は吸湿性が高いため気密性の高い容器での管理が求められます。

アスパラCA錠の粉砕は吸湿性があるので不可という扱いがあるものの、ハンドブックでは問題なしとの記載で、現実的には問題なさそうです。ただ、もし散剤でということならば、細粒の乳酸カルシウムが選択肢になりえます。ただし乳酸カルシウム水和物製剤は、骨粗鬆症の適応がないので注意が必要です。

適応
  • アスパラCA錠(L-アスパラギン酸カルシウム水和物):骨粗鬆症の適応あり
  • 乳酸カルシウム(乳酸カルシウム水和物):骨粗鬆症の適応なし
  • リン酸水素カルシウム(リン酸水素カルシウム水和物):骨粗鬆症の適応あり
  • グルコン酸カルシウム(グルコン酸カルシウム水和物):骨粗鬆症の適応なし

乳酸カルシウム リン酸カルシウム グルコン酸カルシウム

乳酸カルシウムは、1回1gで1日2-5回飲めます。原末なので1gあたり1g成分量であるから、量を飲むだけなら乳酸カルシウムは有利となります。一般名は『乳酸カルシウム水和物』でアスパラCA錠とは異なります。

健栄「ケンエー」などから分包品が出ています。ただし骨粗鬆症には適応がないので注意が必要となります。一方、リン酸水素カルシウムも散剤で投与したい場合の選択肢になります。あまり処方を見かけませんが骨粗鬆症に適応があります。ただしリン酸水素カルシウムの吸収は乳酸カルシウムやグルコン酸カルシウムより劣ると言われています。一方で、リン酸水素カルシウムはカルシウム、リン酸塩の両方の補給源となるため、両方が必要となる場合は有用です。グルコン酸カルシウムには骨粗鬆症にも骨軟化症にも適応はありません。

高齢者のカルシウム推奨摂取量は男性700mg、女性650mgとなっていますが、食品から必要量が摂れるのが理想ですが、多くは足りていないので、これに薬剤で必要量を補えばいいと考えられます。アスパラCAや乳酸カルシウム、または食事からカルシウム摂取した場合、吸収率はあまり高くありません。およそ10~50%程度です。

過剰に摂取されたカルシウムは吸収されません。食事からの過剰摂取の上限は2500mg/日とされています。血清カルシウム値の基準値は8.4~10.2mg/dLです。当然のことながら、カルシウム製剤は高カルシウム血症に禁忌となっています。

推奨度

2015ガイドラインでは骨密度・椎体骨折・非椎体骨折に対してB、大腿骨近位部骨折に対してはCとなっています。全体として優先度は低いです。

カルシウム製剤は骨粗鬆症の治療効果自体は弱いという位置付けであり、単独では使用されないが、エビスタやビビアント(SEAMと呼ばれる骨吸収抑制薬の一種)やエディロールなどの活性型ビタミンD3製剤と一緒に使われることがあります。

まとめ

カルシウム製剤
  • アスパラCA錠は一包化が可能
  • 錠剤で問題なければアスパラCA錠の選択でOK。散剤にしたいのであれば、アスパラCA錠は吸湿性ありで△なので、適応ないが乳酸カルシウムにするか、適応があるがあまり処方見かけないリン酸水素カルシウムを検討
  • 骨粗鬆症治療での優先度は低い

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