骨粗しょう症治療薬の主力 ビスホスホネート(BP)製剤の比較まとめ

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骨粗しょう症治療薬として主に使用されるビスホスホネート製剤は、破骨細胞の働きを阻害することによって骨吸収(古い骨が壊され代謝されること)を防ぎます。経口製剤である、ダイドロネル、フォサマック・ボナロン、アクトネル・ベネット、ボノテオ・リカルボン、ボンビバを比較します。第一世代、第二世代、第三世代のビスホスホネート(BP)製剤の違い、腎障害への禁忌の比較などをまとめます。

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第一世代BP ダイドロネル(エチドロン酸)

BP(ビスホスホネート)の第一世代エチドロン酸はダイドロネル錠200mgのみです。ダイドロネルは安全域が狭く、骨軟化症リスクがあるため現在ではほとんど使われていません。骨密度上昇効果は証明されていますが、第二世代・第三世代より弱いため、あえて積極的に使う理由はなさそうです。

第二世代BPその1 フォサマックとボナロン(アレンドロン酸)

フォサマックとボナロンは同一の薬剤で一般名はアレンドロン酸ナトリウムです。フォサマックとボナロンはどの規格でも骨粗鬆症以外の適応はありません。

ダイドロネルは妊婦に禁忌でしたが、フォサマックとボナロンは妊婦禁忌ではありません。腎障害禁忌ではない。ボナロンは連日内服の5mg錠、週1の35mg錠と経口ゼリー、4週に1回の900μg注と、剤形が多いのが特徴。フォサマックは連日内服の5mg錠と週1の35mg錠のみ。ボナロンに経口ゼリーがあるので嚥下困難に重宝される。アレンドロン酸とリセドロン酸は世界標準ビスフォスホネート。

第三世代BPその1 アクトネルとベネット(リセドロン酸)

まず、骨ベーチェット病(下記)の適応があるのが特徴。アクトネルとベネット共に17.5mg錠のみ適応で、17.5mgを1日1回、起床時に8週間連日投与する。腎障害に禁忌なのも特徴。内服BPで腎障害禁忌なのは第一世代ダイドロネル(エチドロン酸)とアクトネルとベネット(リセドロン酸)。第二世代BPのフォサマックとボナロン(アレンドロン酸)と第三世代のボノテオとリカルボン(ミノドロン酸)は腎障害禁忌はない。また、ボンビバ錠・ボンビバ静注(イバンドロン酸)にも腎障害禁忌はない。1年に1回静脈内投与するリクラスト点滴静注(ゾレドロン酸)には重度腎障害には禁忌。

骨ベーチェット病とは、Paget’s disease of boneで、PDBと略す。発音の違いで骨パジェット病とも言われるときがある。変形性骨炎とも言われる。原因不明で、身体の一部の骨、患部において、骨吸収と骨形成が両方共に異常に亢進する。骨の変形、疼痛、骨折が起こりやすくなる。骨破壊進行により合併症として高Ca血症が起こる。

アクトネルとベネット共に連日内服の2.5mg錠、週1内服の17.5mg錠、月1回内服の75mg錠がそれぞれ発売している。アクトネルとベネット(リセドロン酸)の75mg製剤では、連日内服の2.5mg製剤と同等の骨密度上昇効果が証明されているが、代謝回転抑制効果は75mg製剤のほうが有意に弱い。

骨代謝回転について

骨代謝回転とは骨吸収と骨形成からなる骨の新陳代謝のこと。BPの作用機序は、BPが骨に吸収される⇨破骨細胞の骨吸収の抑制⇨カップリング(骨吸収がすすんだ分、骨形成がすすむ反応)により骨芽細胞の骨形成も抑制⇨強力に骨代謝回転を抑制する作用がある。

骨強度低下の危険因子

  • 骨量減少
  • 骨代謝回転の増加

上記のふたつが骨折リスク上昇に関与。

第三世代BPその2 ボノテオとリカルボン(ミノドロン酸)

  • アクトネルとベネットは側鎖に環状のピリジニル基をもつ
  • ボノテオとリカルボンは側鎖に環状のイミダゾピリジン基をもつ

PBの中では破骨細胞活性を抑制して骨吸収を抑制する作用が最も強力とされる。上記のフォサマックとボナロン(アレンドロン酸)や、アクトネルとベネット(リセドロン酸)よりも骨密度上昇効果は安定して高い。椎体骨折に対してはグレードA(アレンドロン酸・リセドロン酸と同じ)だが、非椎体骨折と大腿骨近位部骨折に対しては(まだ)グレードC(アレンドロン酸・リセドロン酸はA)で、まだエビデンスが得られていない。日本で開発。日本人女性に対して臨床試験が行われた唯一のBP。骨密度上昇効果や椎体骨折防止効果が検証・認められている。腎障害禁忌がない。1日1回の1mg錠と4週1回の50mg錠ともに骨粗鬆症のみの適応。アクトネルとベネット(リセドロン酸)と違い、代謝回転抑制効果は1mgと50mg製剤で差がないことが証明されている。骨密度上昇効果も副作用も1mgと50mgで同等。

第二世代BPその2 ボンビバ

内服のボンビバ錠100mgと静注1mgがある。ともに1ヶ月に1回。静注と内服製剤で骨密度増加率は同等。ステロイドなどによる薬剤性骨粗鬆症に対して第一選択される。月1回投与のため胃腸・食道系の副作用リスクが少ない利点がある。食道狭窄・アラカシアへの禁忌がない。

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