漢方を覚えようシリーズ その0-1

漢方医療用方剤 超初級1番~10番

メーカーにより多少異なるが、医療用漢方には、だいたい番号は1番の葛根湯から138番の桔梗湯、飛んで501番まである。1番から138番と138種あるわけではなく、中には欠番となっているものもある。

1葛根湯

2葛根湯加川芎辛夷

3乙字湯

4なし

5安中散

6十味敗毒湯

7八味地黄丸

8大柴胡湯

9小柴胡湯

10柴胡桂枝湯

医療用漢方の製品番号1~10について。頻用されたり、また有名と思われる効能について1対1でまとめてみた。

4番は欠番している。製品番号をつける際に、4番や13番などは縁起が悪いからと避けられたためである。漢方製剤では同じようにいくつか欠番となっている番号がある。

上記表の頻用疾患はあくまで『覚えるためにひとまず充てがったもの』だ。超初心者が漢方を覚えるときに、はじめに覚えていくと便利と思った疾患や病態をあげてみている。当然、保険適応・適応外含めて有効と思われる疾患・病態は他に複数存在する。

方剤をみたときに、ひとまずはじめに思い浮かぶイメージや適応をつけておくと始めやすい。ひとつなにか充てがっておくとその後の勉強が捗りやすい。

むろんその疾患に対して1対1で必ず効くという意味ではない。当然適切な証(しょう)を判断して、適切な処方を選択する必要がある。

葛根湯

葛根湯は最も有名な方剤のひとつだが、むろんのこと他の方剤と同様に適応する証(しょう)があり、患者の体質、病気の進行度、状態をみて使用することが重要である。

葛根湯は、実証から中間症に対して適応症があり、虚証よりも実証向けの方剤である。虚実はその人の病気に対する抵抗力の度合ともいえる。例えば、子供や若者に多くは抵抗力があり、風邪を引いた場合にはすぐに高熱が出て頭痛がし、節々が痛くなるといった反応が出る。こういった場合は実証とみてとれるだろう。

裏証には適さないため、感冒に用いるときにおいて、感冒中期から後期の体力を消耗してきた病態には適さない。

また、寒証に適応し熱証には適さない。感冒初期においても発汗傾向にあるものはすでに適していなく、ゾクゾクするような寒気を感じている寒証に適している。構成生薬に麻黄が含まれ、麻黄エフェドリンには発汗作用がある。

また、排尿困難・むくみある人に適さない。胃弱・胃腸の弱い人に適さない。

葛根湯加川芎辛夷

2番の葛根湯加川芎辛夷は、葛根湯を構成する7つの生薬に、川芎と辛夷を加えたものである。葛根湯と同じく虚証には適さない。適応は鼻づまり、蓄膿症、慢性鼻炎であり、中間証の鼻づまりによく用いられる。

葛根湯と同じく麻黄が含まれているため、麻黄剤に分類される。麻黄の主要有効成分のエフェドリンは交感神経賦活剤である。麻黄の学名にはエフェドラと付けられている。

川芎と辛夷

川芎

川芎の産地は中国の四川省で、四川省でとれたものが良品とされている。もともとは『四川芎窮』と呼ばれ川芎の語源となっている。ただし中国原産の川芎は唐川芎と呼ばれて区別されていて、日本局方には該当しない。

川芎の主要な薬理作用は血流改善作用である。血流改善作用により頭痛・肩こり・鼻づまり・生理痛などに有効である。

川芎が主薬となる漢方方剤にツムラ124の川芎茶調散がある。頭痛に対する代表的な漢方で、血の道症に伴う頭痛に対しても使われている。表証(急性期)の頭痛を伴う感冒に有効である。また血の道証での頭痛に対しても有効といわれている。

辛夷

辛夷には抗アレルギー作用があるので、鼻水・くしゃみを改善することができる。さらに効果的に効けば、鼻の通りを良くしたり、鼻閉を改善することができる。

また、辛夷には筋弛緩作用もあるため、頭痛を改善することができる。

辛夷は『モクレン科モクレン属のコブシ・ハクモクレン・タムシバの花のつぼみを乾燥させたもの』と定義される。

漢字の『辛夷』は、日本ではコブシの当て字となっているが、中国ではモクレンのことをいう。コブシは原産地が日本であるが、ハクモクレンは原産地が中国である。

コブシの名前の由来は、果実が集合果で、握り拳(こぶし)のように見えるからである。

一方、タムシバの名前の由来は、『田虫(タムシ)葉』であり、白癬の一種のタムシのように葉に白い斑点が見えるからだという説がある。また、タムシバの葉や枝は噛むと甘いので、噛柴(カムシバ)から転じてタムシバと呼ばれるようになったとういう説もあるようだ。噛柴・砂糖柴(サトウシバ)とタムシバの漢字に当て字が用いられることもあるようだ。

~続きは次回です。







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