尿酸値を下げるための5つの方法。薬物治療になる前に。

尿酸値を下げるための方法5選~食習慣・生活習慣の改善~

血清尿酸値 ⇒⇒ 基準値は7.0mg/dl未満

『尿酸値いくつですか?』

健康診断・人間ドックのシーズン、年末の忘年会のシーズン。そんな話題になることがあるのではないだろうか?

他人ごとだと思っていたのは過去のことだ。中年になると体型は変化し腹が出てくる。尿酸値の変化は見た目では直接分からないが、血液検査を実施すれば分かる。尿酸値の基準値は7.0mg/dl未満である。もし高い場合は、血清尿酸値基準値を目指すべきである。薬物治療以外の尿酸値を下げる方法について述べる。

①カロリー過剰摂取をやめて尿酸値を下げる。

②アルコール過剰摂取をやめて尿酸値を下げる。

③乳製品を摂って尿酸値を下げる。

④プリン体の過剰摂取を避けて尿酸値を下げる。

⑤果糖・ショ糖の過剰摂取を避けて尿酸値を下げる。

順に述べていこう。



カロリー過剰摂取をやめて尿酸値を下げる。

適正体重を知ろう

高尿酸血症/痛風と、栄養/食事の関係には、さまざまな疫学調査による報告がある。

血清尿酸値と肥満との間には正の相関関係がある。

つまり、血清尿酸値を下げるためにはまずは体重を落とせばよい。まずは自分が肥満と判定できる場合、現実は現実として受け入れ、肥満を解消すればよいのだ。

あきらかな場合もあるが、自分が『肥満』なのか否かが分からないのであれば、BMIで判断すべきだろう。WHOや肥満学会による『肥満の定義』は『脂肪組織に脂肪が過剰に蓄積した状態で体格指数(BMI)が25以上のもの』とされている。そしてさらに、BMI値:22が、もっとも疾病が少ない理想体重である。

適正体重 = (身長m)×(身長m)×22

BMI= 体重kg ÷(身長m)×(身長m)

計算はすぐにできる。身長170cmならば、1.70×1.70×22=63.58kgが適正体重だ。BMI22となる理想体重が分かったら、その体重を目指せばよいのだ。

自分の現在のBMIも知っておこう。身長170cmで体重70kgであれば、70÷1.70×1.70≒24.2 でBIMは約24.2となり普通体重と判定できる(下表参照)。

 

『1日摂取カロリー』の目安を知ろう

BMIが25以上の場合は、減量をすることが血清尿酸値を下げることにつながるので積極的に行いたい。しかしやみくもに減量をしても失敗してしまうかもしれない。どう考えるべきか?

1日の摂取エネルギー < 25キロカロリー × 標準体重

3ヶ月から6ヶ月間で3%の減量を目指す。

失敗しないために計画的に減量を試みるべきだ。まずは自分の適正な1日の摂取カロリーを求める。例えば身長が170cmの場合、標準体重は 1.70×1.70×22=63.58kg であるので、

25×63.58=1589.5 kcal

つまり1日摂取カロリーはを約1600キロカロリー弱にすればいい。

むろん、治療中で主治医からエネルギー摂取量の具体的な指示がでていればそれに従う。標準体重と身長の他に、性別や年齢、合併症の有無などにより考慮されるからだ。

一般的には、

男性は1600~2000kcal、女性は1400~1800kcal

の範囲内で目安となる1日摂取カロリーが示されるはずだ。

1日1600キロカロリーというと、初めはピンとこないだろうが、今食べようとしている食べ物が、だいたい何キロカロリーなのかが分かるようになる習慣を身につけることこそがダイエットの出発点であると考えるとよい。外食メニューにはカロリーが表示されていたり、ネット上に公開されているものも多い。スマホのアプリでうまく管理できたり、お店のメニューからカロリーを調べることができる食品は多い。

慣れてくると、マックのフライドポテトSは232kcal、モスのポテトSは224kcal といった具合になってくる。ハンバーガーは1個260kcal、牛丼一杯(並)670kcal、ポテトチップスは350~400kcal・・自分のスマホに情報を入れていくことをおすすめする。

急なダイエットをしてはいけない。いきなり張り切って減量しても、リバウンドがあり長続きいないたえだ。3~6ヶ月かけて3%の減量を目指していく。その間、普段食べている食品・商品のカロリー情報を蓄積していく。

90kgの体重なら2.7kgが3%だ。

簡単そうだが、継続していくのが難しい。

これも、スマホアプリが便利で続けられるものが多い。体重変化をグラフ化すると当然ジグザグになる。ジグザグを繰り返して徐々に減量していけばいい。そのときにカロリー摂取の記録があればいかに体重変動と連動しているかが分かるはずだ。



アルコール過剰摂取をやめて尿酸値を下げる。

 

疫学研究の報告で、アルコールの摂取量が多い集団は、少ない集団より痛風発症のリスクが高かった。

これは痛風になったことがない男性を対象にした研究だが、アルコールをたくさん飲む人は痛風発作の発生率が上昇する。容量依存的なので、少しでも摂取アルコール量を減らすことにより、痛風発症のリスクを少なくすることができるのだ。

アルコール摂取の目安は、エタノールとして20g程度まで。

つまみはエネルギー量の少ないもの、プリン体含有量が少ないもの、尿をアルカリ性にするもの。

お酒1単位は、純アルコール(エタノール)にして20g、ビール中瓶1本(500mL)の量だ。

ビールはダメだけれど焼酎やウイスキーならいくら飲んでいもいい!と言っている人がいるが、アルコール自体が血清尿酸値を上昇させるため、それは誤りだと考えるべきだ。ウイスキーなどの蒸留酒は糖質がなく低カロリーだが、アルコール量としてはしっかりあるため、いくら飲んでも問題ないというのは誤りである。

お酒を控えるのはビールを控えるのではなく、アルコール類を全般的に控えるのが王道。

では、プリン体カット・糖質OFFのビールや発泡酒。これはどうだろう?ラベルを見ると『プリン体ゼロ・糖質ゼロ』といった文字が。これなら飲めるに違いないと思わせてくれる文字だ。

販売戦略にだまされてはいけない。かつてはプリン体が多く含有された食品の摂取制限を重要視されていたが、現在では総エネルギー摂取量の適正化に焦点が当てられている。

そんなこと言ってもビールは止められない!仕事を終えて風呂に入り、夕飯にビール。最も幸福を感じる瞬間という諸兄も多いことだろう。

炭酸水は無糖で。1日500mL程度で。

そんなアル中の兄貴にはあえて『炭酸水でも飲んどけ!』と言いたい。『炭酸飲んでどうすんだよ・・』という声が聞こえてきそうだが、筆者は炭酸水をあなどれないと思っている。炭酸水を飲むと何故かトイレが近くなる。だからビールみたいじゃん!とは言わないが、腸の働きもよくなり、老廃物を出す美容効果であったり血行促進効果であったり、いいこともある。炭酸自体には利尿効果はないが、マグネシウムが含まれているものは、尿意がもよおされ、老廃物を出してくれる。炭酸水には血管拡張の効果もあるといわれているので、リラックス効果もあるといわれている。

炭酸水は成分表示を良く見て、余分なものが入っていない商品を選ぼう。糖質・人口甘味料が入っているものは選ばないほうがいいだろう。そして、飲む量は1日500mLのもの1本程度にしておいたほうがよいだろう。

炭酸水は昼間から遠慮なく飲むことも可能だ。

ビールを酔うことを目的に飲んでいるのだろうか?それとも爽快感やリラックス・仕事の緊張感から解放される喜びを目的に飲んでいるのだろうか?

本気で飲酒量を減らしたいと願っているのであれば、炭酸水の効果を選択肢にいれてみてはどうだろうか?

乳製品を摂って尿酸値を下げる。

乳製品には血清尿酸値を下げる効果があり、痛風発生リスクを下げる効果があり、尿をアルカリ性にする効果がある。尿pHが酸性になると、尿酸の溶解度は低く、アルカリ性の尿になると尿酸の溶解度が高くなる。そのため尿をアルカリ性にすることは尿路結石のリスクが下がることにつながる。

【乳製品を食べると良い理由】

  ・尿酸値が下がる。

  ・痛風リスクが下がる。

  ・尿がアルカリ性になる。

乳製品は痛風発症リスクを増加させず、むしろ血清尿酸値を低下させるという研究報告がある。乳製品を積極的に摂取していた集団は、そうでない集団より痛風が発症する割合が低かったという報告もある。

プリン体含有量が少ない乳製品を積極的に摂るようにすることで、痛風発症リスクを下げたり、尿酸値を低下させることができるのだ。

卵・乳製品はプリン体をほとんど含まないため、積極的に摂ってよい。

プリン体の過剰摂取を避けて尿酸値を下げる。

『1日のプリン体摂取量』を知ろう

1日のプリン体摂取量を400mg以下に抑える。

現在の考え方は、プリン体の多い食事を制限することに焦点をあてるより、総カロリーの摂取制限を重視すべきだといわれている。だが、特にプリン体含有量の多い食べ物を積極的に避けることにより、効率的に尿酸値を下げることができる。

プリン体の多い食品・少ない食品

上記の表の分類4と5に該当する100gあたりの総プリン体が200mg以上の食べ物については、よく把握して、意識的に避けていくことをおススメする。

レバーは肉の種類によらず総じてプリン体が多い。魚類は100gあたりのプリン体量が100~150程度のものが多いので、普段の食事でバランスよく取り入れていきたいが、カツオとマイワシが多いので避けるとよい。魚の干物は総じて高含有になるので避けるのがよい。カツオブシは1回に食べる量が少ないので問題とならないだろう。

乳製品をはじめ、卵類・果物・芋類、穀物、野菜類、きのこ類、大豆製品は、どれも総じて高プリン体ではない。概ね50-100mg/100g程度である。

果糖・ショ糖の過剰摂取を避けて尿酸値を下げる。

ショ糖・果糖の摂取量が上がると、それに応じて血清尿酸値の上昇がおこり、痛風発症のリスクも増加する。

果糖(フルクトース)はブドウ糖(グルコース)と同じ単糖類で、その名が示す通り果物に多く含まれている。果糖はブドウ糖よりも吸収が早く、甘みが強く、清涼飲料水・ジュース類に多く含まれている。また甘味料としてもよく使われる。

1日に食べる果物の量は200gくらいが目安

果物にはプリン体はほとんど含有されてないが、果糖が多く含まれる。野菜と違い果物も食べ過ぎると、過剰摂取になるため注意が必要だ。果糖の過剰摂取は肥満の原因ともなる。

近年、日本人の果物の摂取量は減少傾向にあるので、過剰にならなければ、ミネラルやビタミン補給のできる食品としてむしろ積極的に食べるべきともいえる。果物の摂取量が減っているのは、むしろその手軽さから清涼飲料水は人口甘味料の入った食品を食べてしまっていることにありそうだ。

果物は適量をしっかり食べて、その分は、ジュース類・製菓類を減らすべきである。

果物の1日の目標摂取量は200gなのでそれを目安にするとよい。ちなみに野菜の1日の目標摂取量は350gだ。

ショ糖はブドウ糖と果糖が合わさった2糖類で、いわゆる白砂糖だが、一般的な砂糖のショ糖含有量は96%ほどといわれている。

WHOでは1日の糖の摂取量を総エネルギー摂取量の5%以下に抑えることが望ましいとしている。砂糖の量としてティースプーン約6杯分程度の量だ。これには、米やパンに含まれるような糖質は入っていないため、カウントしない。あくまで砂糖として押さえるべき摂取量だ。

果糖ぶどう糖液糖を含む飲料の危険性

天然の果物に含まれる果糖は高濃度ではないものがほとんどで、ビタミンやミネラル・食物繊維も一緒に摂ることができ、前述したように適量を食べるのはむしろ健康のためともいえます。

しかし、加工食品・飲料に含まれる人口甘味料はどうか?成分表示に果糖ぶどう糖液糖と書いてある商品をみたことがあるだろう。果糖ぶどう糖液糖(異性化糖)は果糖だが、トウモロコシのでんぷんから分解されたぶどう糖を科学的に果糖に変化させたものだ。フルクトースコーンシロップともいう。

果糖はぶどう糖より甘みが強いため、甘味料に利用されるが、果糖ぶどう糖液糖は多くの清涼飲料水(ジュースやサイダー、甘みのある飲料には多く入っている。)、アイスやソースやケチャップなどに広く使われている。

完全に避けるのは不可能に近いが、知らず知らずのうちに多く摂り過ぎてしまうため、肥満・脂質異常症の原因となっていく。インスリン抵抗性にも影響が出て、糖尿病の原因にもなる。日常的にペットボトルでお茶や水がわりに飲むことが習慣になっている人は注意が必要だ。

サポニン、アンセリン、カリウムは血清尿酸値を下げる?

サポニンは高麗人参に含まれる成分だ。健康食品は通常の食事をしっかり制限・改善した上で使用するべきものだろう。

サポニン自体は抗酸化作用が強く、血液を浄化し痛風改善効果があるといわれている。

アンセリンはマグロやカツオ、鳥類の筋肉中に含まれているペプチド(アミノ酸がつながったもの)である。体内の過剰な尿酸を排泄する作用があるといわれ、体内での尿酸生成を抑制する効果もあるといわれている。







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